20.Death ~『死』とは何か~
いきなり驚きますが、これは本の題名です。この本、読書家で学者肌の私の父親が87歳で最期に選んだ書物の題名です。著者はシェリー・ケーガン(イェール大学哲学教授)。知る人ぞ知る名物教授の講義を一冊にまとめたもので、本自体も重いのですが、内容もまた重く、テーマである『死』について真面目に語ります。
人はいつどのような状態が死んだといえるのか?身体的な機能を失った時、すなわち心臓が止まった時という。ほんとうにそうなのか。人格を失った時すでに死んでいるのではないのか。さらに、魂の存在、これを否定できる証明はできないので存在する⁈…と。
父は四年前に腸閉塞で発覚した大腸癌。すでに多発転移した末期癌でした。しかし4回の手術と、化学療法そして放射線療法を行った末に、今年(2019)の9月から緩和病棟に2ヶ月入院して先日亡くなりました。(その節は皆様にご迷惑をお掛け致しました。)
何事にも前向きでチャレンジ精神旺盛。スマホやパソコンも得意でした。仕事(医師)も数年前の80代半ばまで現役でした。大好きなヨットにも昨年まで乗っていました。その父が、死を現実的な出来事と考えざるおえない最期の2ヶ月の病床で読んでいたのです。読み進める中で、何を思い、何を目指していたのか。
父の葬儀を終えて、書斎の整理をしました。メモ魔だったので、わかってはいましたが、膨大な量のメモや原稿の山。わけのわからない乱雑なものもあれば、興味深いエピソード原稿も。その中には自費出版と書かれたファイルがあり、自伝的小説もありました。学童疎開、戦時中の悲惨な食事、妻との出会いと死別(昨年死去)そして一人残された後の思いなど。
なるほど、そういうことか…。そんな原稿を読んだり形見の時計を見たりしていると、不思議に死んだのに死んでない、そう、少なくとも私の中で父の魂を感じる感覚は確かにあるのです。魂は消えることのないもの、そう思えた瞬間でした。

クリニック通信
- 66.命懸け!
- 65.オー、オッソイラティ!
- 64.サクラサク
- 63.米寿
- 62.A Happy New year
- 61.パンプ菌?!
- 60.ちょいとそこまで
- 59.秋の味覚 ~栗~
- 58.天、共に在り
- 57.秋だよ
- 56.Dancing Queen♪
- 55.チーム医療 “我々の目指すもの”
- 54.オリンピック始まりました‼️
- 53.Hydrangea
- 52.リブレ体験した、その後約半年
- 51.Nintendo Switch
- 50.千葉県鴨川市のご紹介
- 49.No. 47 通信 実践してま~す❗
- 48.祝(^^)お花見シーズン到来
- 47.脂質依存のススメ~糖質依存から逃げ出す~
- 46.カツオ節
- 45 リブレをつけた生活~その①~
- 44.懲役3日 1622号
- 43.Tea Time
- 42.ちょっとGO TO ~
- 41.夏の大掃除
- 40.今までとは、違う夏。
- 39.ZOOっと行きたいところ
- 38.ブルーベリー狩り
- 37.フィーバーした!
- 36.我が家の末っ子は最年長
- 35.アウトブレイクは1人から始まる
- 34.ひろがる感動
- 33.隠れミッキー!?
- 32.御挨拶
- 31.たけのこ
- 30.カロリー神話 ♪(´ε` ) 下巻
- 29.カロリー神話 ٩( 'ω' )و 中巻
- 28.カロリー神話 (^з^)-☆ 上巻
- 27.ねぇムーミン。
- 26.ヒラメの目?
- 25.科学的根拠のあるライフスタイル
- 24.昔遊び
- 23.QUEEN Super Fireworks
- 22.まだ間に合うか?!~2040年 世界のがん患者60%増!~
- 21.ナマモズク