クリニック通信

029. カロリー神話 ٩( ‘ω’ )و 中巻~カロリーオフでも太る理由~

2020/3/14

基礎代謝(動かなくても生きるのに必要なエネルギーのこと)のピークは10代です。後は減るばかり。筋肉が減ってかわりに脂肪が増える。体が重くて動かない、そして何となく、ついパクリ。とりわけ甘いものは美味しい。すぐ元気になるし幸せを感じる。実はこの幸福感の繰り返しこそが、糖質依存というんです。

脳が利用可能なエネルギー源はブドウ糖だから、糖としてのエネルギーが不足しないように体のシステムが構築されてきました。その証拠に血糖を上げる手段(ホルモン)は、グルカゴン・アドレナリン・ステロイド・甲状腺ホルモン・成長ホルモンなど、豊富。でも、上がり過ぎた血糖値を下げる手段は、膵臓のインスリンというホルモンだけが頼みの綱です。

世の中こんなに糖だらけになるなんて本当に想定外だったんです。こんなに簡単に食べられるようになるなんて。現代の糖の氾濫は体の環境としては異常です。例えるなら、過剰な二酸化炭素による地球温暖化で異常気象が起こるように。

インスリンは、糖を脳や体のあらゆる細胞にエネルギーとして使用するように作用しますが、余った糖を処理するためにグリコーゲンや中性脂肪に変換。グリコーゲンは筋肉で使用し、残りを肝臓に備蓄。中性脂肪は脂肪組織に備蓄。

お気付きでしょうか。余った糖の終着駅は脂肪肝や内臓脂肪などの見事なメタボステーションなんです。対して油は糖よりカロリーが高いのですが、インスリンへの影響は少ない。かつて高カロリーとしてダイエットの敵とされたバターや肉などは栄養面と免疫力アップ作用などから逆に見直されているのです。

インスリンが分泌しにくい、つまり血糖値が高くならないような食べ物と食べ方を意識し、それを継続することこそがダイエットの要でカロリー計算は二の次ということです。そして結論は下巻で。

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